TWINK

PINK FAIRIES,TOMORROW,PRETTY THINGSに、在籍していたドラマー、
JOHN ALDER
ことトゥインク。このバンドの遍歴をご覧になって貰えば分かる通り、
サイケデリックど真ん中のドラマーである。音の方もこれまたフラフラのサイケ。

TWINK -vocals,drums,tablas
PAUL RUDOLPH -guitar
JOHN JNR WOOD -bass
JOHN POVEY -mellotron
WALLY ALLEN -piano
HONK -bass
KNIGHTS OF THE FAIRY SWORD -voices
etc,,,


THINK PINK

これまた、中古市場でオリジナル盤は数万円というレア・レコード。(CDは普通に買えます)
内容は、アシッド・テイスト溢れるなんとも形容し難いあっちの世界。
行って来て帰ってこれるのか、なんともドラッギーな内容で、シド・バレットの世界とは
少し違うかもしれないが、サイケの名盤として全く劣ってはいない。(少し時代性が感じられるが)

M1、THE COMING OF THE ONEは、インド・ギターのような怪しい御香の匂いがしそうなアシッド色ばりばりの幻惑サイケ。
四方八方から、喚き声、喘ぎ声が聞こえて来て非常に狂っている。
M2、TEN THOUSAND WORDS IN A CARDBOARD BOX
は、ロックの響きが覗えるが、その世界は自然と歪んでいくのがわかる。
M3,DAWN OF MAJICは、チベット仏教のようなお経が永遠と流れていき、そのままM4に繋がる。(TIPTOE ON THE HIGHEST HILL
とりあえず、TWINKのふわふわとしたヴォーカルは一聴すれば病みつきになること間違いなしだ。
サイケ・フォークながら地獄を垣間見れるような、奥深さが凄い。メロトロンは味付け程度。
M5,FLUIDは、女性の喘ぎ声と、力の抜けまくりの絶妙なギターが重なっていく。
最初は、ウィスパリング・ヴォイスかと思いきや、いつの間にか苦しみを想起させるような声へ。
M6,MEXICAN GRASS WARは、行進のようなリズムから始まり、(ピンク・フェアリーズがパーカッション)
次第に、ギター、唸り声が重なっていく。何か変かを見せるのかと思いきやそのまま続行。
最初は行進のリズムのようだったが、だんだん脅迫的なリズムに感じられるのが凄い。
M8、SUICIDEは、アコースティック・ギターがリードし、トゥインクのヴォーカルが乗るが、
急に風景が一転するところは、絶妙である。名曲。

非常に言葉にしにくいような、ヴァラエティに富むサイケデリック・アルバムだが、その世界観は
凡百のサイケ・バンドとは一線を画す。ヒプノシスのジャケットが自然と歪んでいくのが分かるようだ。
不思議な森の中。


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