THIRD EAR BAND

サード・イアー・バンド。第3の耳。
グレン・スウィーニーの呪術的なパーカッションが心地よく響き渡る。
英国中世の霧がかかった風景と、中近東を想起させるような民族色豊かな景色が
織り成す果てしなき暗い空。
即興演奏を交えたそれらの楽曲は、ロックのイメージとは程遠い。


 

PLEASE WAIT!

 

 


THIRD EAR BAND

GLEN SWEENEY -percussion
PAUL MINNS -oboe
RICHARD COFF -violin,viola
URSULA SMITH -cello

70年発表の2nd。邦題:天と地、火と水。
ヘルメス哲学の四大元素についてというコンセプチュアルな内容だ。
ただ、彼らの発する音は、コンセプト云々ではなく元より原始的で、こういった内容は格好のものだった
ように思える。
グレン・スウィーニーのハンド・ドラミングによりますます時代を遡る感覚に陥る。
その他、楽器を見てみると、オーボエ、ヴィオラ、ヴァイオリン、チェロと室内楽的な音をイメージしてしまうが
それらと違う、かなり広大な風景を感じさせるものであるのも特徴と言える。

M1,AIR(天)は、風の音から始まり、次第にパーカッションの音が大きくなるにつれ、自然の広大さを見渡せるような
感覚になり、非常に開放的になれる音だ。このグレン・スウィーニィーのハンド・ドラミングは本当に気持ち良い。
ヴァイオリンや、チェロの音が動物の声のように聞こえてくる。まさしく催眠的!
M2,EARTH(地)は、地に足がついた感覚が本当に伝わってくるようだ。土俗的な音が前曲と違い、
比較的メロディアスに奏でられる。リズムも民族的。耳に馴染み易い曲だろう。
M3,FIRE(火)は、
打って変わって、音が一気に放射されるイメージ。もちろん、火が燃えつづけるイメージを想起できる。
イメージを音に具現化する彼らの手法能力には脱帽せざる得ない。
M4,WATER(水)は、静かな幕開けだ。
波の揺らぎのようなSEと共に、ゆるやかな景色が映し出される。ゆっくりとメロディアスな空間が広がって行き、
これまた静かなパーカッションがゆっくり流れてゆく。

続けて聴けば中毒になること間違いない。良質な瞑想ミュージック。


 

PLEASE WAIT!

 

 


MENU  BACK