MIKE OLDFIELD

ケヴィン・エアーズなどのアルバムに参加し(ホールワールド)、ギタリストとして経験を積み、
新興レーベルVirsinから第一弾アーティストとしてデビューを果たす。(1973年)
もちろん、チューブラー・ベルズのことだが、これにより一気に存在が認められ
一連の初期の傑作を残す。フィンランドのペッカ・ポーヒョラとも交流。


TUBULAR BELLS

MIKE OLDFIELD -instrument
VIV STANSHALL -vocals
JON FIELD -flute
LINDSAY COOPER -string bass
NASAL CHOIR -vocals
MUNDY ELLIS -vocals
SALLY OLDFIELD -vocals
STEVE BROUGHTON -drums

1973年発表の1st。マイク・オールドフィールドと言えば誰もが先ずこのチューブラー・ベルズを
挙げるだろう。上記の通り、新興レーベルVirsinのカタログ第一弾。(当時のヴァージンは非常に
実験色が強かった。)
また、映画『エクソシスト』に無断でこのイントロが使われ揉めることとなる。
今や誰もがこのイントロ=オカルトと結び付けるが、もちろん内容は壮大、広大、緻密。
マイクが一人で凄まじい数の多重録音を繰り返し制作。マイクは数々の楽器を一人で演奏している。

曲はTUBULAR BELLSPART1,PART2と分けられた構成。エクソシストに使われた導入部が
不安げに響く。段々と音が重なりながら景色が現れるのを待つ。マイクのギターとともに、極めて
牧歌的な風景を想起できるような広がりを見せてゆく。メロディ自体はシンプルながら
彼による様々な楽器の音色が様々な顔を出し、奥行きを持たせる。
何故か、無償に悲しくなったり、優しさを感じたりできる、そんな音楽だ。
個人的にはPART2が大好き。疲れ果てている時はこれ。

ジャケットも秀逸。マイク・オールドフィールドのトレード・マークとなる。
もちろん、このアルバムが気に入ったなら初期の4枚+EXPOSEDは迷わず買い。


 

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INCANTATIONS

MIKE OLDFIELD -all instrument
MIKE LAIRD -trumpet
PIERRE MOERLIN -drums,vibraphone on side4
MADDY PRIOR -vocals
SALLY OLDFIELD -vocals
THE QUEENS COLLEGE GIRLS CHOIR -vocals
DAVID BEDFORD -strings,choir conducted
SEBASTIAN BELL -flutes
TERRY OLDFIELD -flutes
JABULA -african drums

1978年発表の4th(boxedを挟むが)。邦題:呪文
チューブラー・ベルズのヒットを受け、有名になったマイク・オールドフィールドは
精神を病む。これは療養しながら回復に向かう初期の一大傑作である。
LP2枚組みで4部分け1曲。最後の内向的作品とも言える。
事実この後のPLATINUMから大きく方向性が変わる。マディ・プライアがコーラスで参加。

前作オマドーンにおいて、アフリカン・ドラムを導入したが、今作も
導入され、実に開放的、躍動感を感じることができる(特にPART2)。美しいメロディ、リフ
を反復させ、聴いているうちにやはりその世界に引き込まれてしまう。
フルートの絡み、コーラスが神秘的な心象風景を描き、ベッドフォードのストリングスも
物語性を感じることができ、実に美しい。
ジャケットのような海(精神)が視界一杯に広がり、波にさらわれていく感じ。
マディ・プライアが歌うロング・フェローの詩とアフリカン・ドラムの風景は言葉がない。(PART2)
PART3は、ややアグレッシヴに展開。マイクのギターは聞き物。

私が最も好きな一枚。(初期は甲乙つけ難いが)。やはり、その後の
展開(ポップ、ロック路線)も踏まえた上での作品だろうか。
いや、歴史的にはそうであっても聴いていると何もかも忘れてただ身を委ねるのみである。
必聴!!!


 

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