NINE INCH NAILS |
マイケル・トレント・レズナーによるプロジェクト。 ライブではメンバーを率いてはいるが、基本的にトレント・レズナー一人によるプロジェクト。 DISCOGRAPHY 参考HP |
現在のアーティストの中でも最重要アーティストでしょう。 作品発表毎のインターバルが毎度ながら長いので、忘れそうになります(笑。 トレント・レズナーの潔癖性にも驚いちゃいます。インダストリアル・ロック好き(ミニストリー、フィータス、他)は勿論のこと、プログレ好きにもお薦めです。 心地良さはダントツでダウンワード・スパイラルでしょう。美しさ、完成度はダントツでフラジャイルです。初心者の方は限定版の方のライブをどうぞ。 そして、忘れちゃぁいけないのが「CLOSURE」でしょう.グロ系が苦手な方には勧めませんが、これはある意味必見です。 |
AND ALL THAT COULD HAVE BEEN |
TRENT REZNOR DANNY LOHNER JEROME DILLON CHARLIE CLOUSER ROBIN FINCK and more artists,,, |
2002年発表。HALO SEVENTEEN。 2000年のFRAGILITY v2.0 NORTH AMERICAN 2000から編集されたライブ盤。因みに、初回限定は↑の布張りジャケットになっており、2枚組。2枚目は端的に言えばNINの静の面が表出されている。1枚目と同内容ながらライブDVDも発表されているのでこちらもお薦め(相変わらずの隠し動画満載)。 DISC ONEは、ベスト的な内容でのっけからのテンションの高さに驚く。フラジャイルで抑え気味だった爆発性を鬱憤を晴らさんばかりに表出(フラジャイルが売れなかったという鬱憤もあるでしょう)。ブロークン、ダウンワード・スパイラル的質感が強いのはNINの過去の音楽性の破壊を意図しているのだろう。やはりNINもまたクリムゾンと同じように破壊と構築、つまりプログレッシヴ的指針を持っているのである。 DISC ONEは特に新しさはないのだが、何よりも秀逸なのはDISC TWOだろう。過去の作品のリメイク、新録曲を中心にひたすら美しさを追求した音である。フラジャイルを通過したが故の美しさである。ピアノの音はイーノのアンビエント的質感すら漂わせている。改めてNINの持つ静と動のコントラストに驚かずにいられない。 |
M1,TERRIBLE LIE M2,SIN M3,MARCH OF THE PIGS M4,PIGGY M5,THE FRAIL M6,THE WRETCHED M7,GAVE UP M8,THE GREAT BELOW M9,THE MARK HAS BEEN MADE M10,WISH M11,SUCK M12,CLOSER M13,HEAD LIKE A HOLE M14,THE DAY THE WORLD WENT AWAY M15,STAR****ERS.INC. M16,HURT |
M1,SOMETHING I CAN NEVER HAVE M2,ADRIFT AND AT PEACE M3,THE FRAGILE M4,THE BECOMING M5,GONE,STILL M6,THE DAY THE WORLD WENT AWAY M7,AND ALL THAT COULD HAVE BEEN M8,THE PERSISTENCE OF LOSS M9,LEAVING HOPE |
現在、トレント・レズナーほど世界に対して、自分に対して刃を向けているメジャー・アーティストはいないのではないだろうか。現代版ロジャー・ウォーターズ(ピンク・フロイド)的狂気である。典型的なネクラ気質オタク音楽だと思う。そして彼のような音楽はメジャーでなければ意味がない。徹底的に鋭利に研ぎ澄まされた音楽性とメッセージ性。そして徹底的にリリカルで透明、繊細な静の面。それをメインストリームに持ち込んだが故の苦悩であり怒りだからである。そしてそれに対しリスナーは自己投影し、熱狂的(イタイ)ファンが生まれている。 彼の音楽を知るにはこのアルバムが一番相応しい。というか分かりやすい。とりあえず、NINの音楽の一つの区切りとしてこのライブ・アルバムは機能している(らしい)。が、その答えは新作を聞かねばなんとも言えない。早く出して頂戴(はぁと。 |