LATIN PLAYBOYS

ミッチェル・フルーム、チャド・ブレイクというプロデューサー・チームとデヴィッド・ヒダルゴ、ルーイ・ペレスのロス・ロボス組みが組んだ別プロジェクト。

ロス・ロボスのような直下型ラテン・サウンドでもなく、実験色を出したアヴァン・ワールド・ルーツ・ミュージック!
1994年に1stをリリース。
1999年にまさかの2ndをリリース。

その後、再びロス・ロボスに戻り(というよりラテン・プレイボーイズ自体が休憩か)、チャド・ブレイク、ミッチェル・フルームも参加し、現在も活動中。
ラテン・プレイボーイズの方は消滅中(?)。

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で、この人たちもう作品発表しないのでしょうか?もちろん、ロス・ロボスでなく、ラテン・プレイボーイズとして。
誰か情報求む。

90年代の音楽に疎い私ですが、自信を持ってお薦めできるのが、この人達。
でももちろん、一応私も90年代の名盤とされる盤は聴きましたよ。結果、このラテン・プレイボーイズはかなりの上位です。それこそRADIOHEADと比べても同じか、あるいはそれ以上の衝撃でした。

現在のところ、2枚アルバムを残していますが、どちらも必聴です。買ってください。死ぬ前に一回は聴いて下さい。

 

LATIN PLAYBOYS

DAVID HIDALGO
LOUIE
 PÉREZ
MITCHELL
 FROOM
TCHAD
 BLAKE
PRODUCED
 by LATIN PLAYBOYS
1994年発表の1st。
バイオに書いた通り、プロデューサー・チームでもあるミッチェル・フルーム、チャド・ブレイクとロス・ロボスのメンバーでもあるデヴィッド・ヒダルゴ、ルーイ・ペレスが組んで制作されたラテン・フレーヴァー(&アジア的要素もアリ)満載のワールド実験作品。

ラテン・フレーヴァーと言っても、非常にクールな音の作りで、暑苦しさは皆無。実験色が濃くても、全然ポップに聴けてしまう幸福感いっぱいのアルバムだ。
リズムにしろ、曲を壊さないノイズにしろ全て格好良く仕立てられている。この人等は一体何者なのだろう、と思ってもどう考えてもロス・ロボスの人達で、これを聴いた後ロス・ロボスを聴けばさらに認識度も深まること請け合いの素晴らしい一枚。
何が素晴らしいかって、このくぐもったサウンド。世にくぐもったサウンドの名盤数あれど、ほとんど録音状態の悪さからなる偶発的なくぐもりであるのに対し、この人達はわざとこのくぐもったサウンドを作りあげている点。くぐもり加減を必死にチェックしている彼等の姿が容易に想像できる。そのくぐもりが、全くの新しい視点を生み出しているのだ。(それは下を参照)このサイド・プロジェクトの後ロス・ロボスは傑作『
Colossal Head』を発表している。
M1,VIVA LA RAZA,
M2,TEN BELIEVERS,
M3,CHINESE SURPRIZE,
M4,MIRA!
M5,MANIFOLD DE AMOUR,
M6,NEW ZANDU,
M7,RUDY'S PARTY,
M8,IF,
M9,SAME BROWN EARTH,
M10,LAGOON,
M11,GONE,
M12,CRAYON SUN,
M13,PINK STEPS,
M14,FOREVER NIGHT SHADE MARY,
なんて素敵なアルバムなのでしょう。聴くたびにそう思う。
部屋の中で一人でこれを聴いていると寂しくなってしまうようなアルバム。
メロディが何処か遠くで鳴り響いていて、楽しげな雰囲気で演奏され、それを遠くから一人で眺めるような空虚感。そんな空虚感ですら一つの音像としてここには刻みこまれている。だから、聴けば聴くほど、このオーディオから流れる音を聴く私という風景が出来上がり、それを眺める別視点が出来、その分裂が繰り返される。言わば音のマジックの奇跡的な連なりがここにはある。
ゴメンなさい、言っている意味が自分でもよく分からない。懐かしい音と形容したくもなるが、時間軸は果てしなく無意味で、それは彼等の意図するところではないだろう、きっと。彼等にとっては実験の成果なのかもしれないが、私にとっては音楽の楽しさを再認識させてくれた思い出の一枚だ。
泣きながら一人で踊っていたい。

 

DOSE

DAVID HIDALGO
LOUIE
 PÉREZ
MITCHELL
 FROOM
TCHAD
 BLAKE

TRACY
 BONHAM -violin on "FIESTA EROTICA"
JERRY
 MAROTTA -drums and percussion on "LEMON 'N ICE"
LPGs:
 WENDY and LISA -vocals on "LEMON 'N ICE" and "LATIN TRIP"
1999年発表の2ndアルバム。
ラテン・プレイボーイズというバンドはサイド・プロジェクトに過ぎないのだから、今思えばこの2ndが出たのも奇跡だったのかな。それにしても、彼等の音楽には恐れ入る。ラテン音楽だけではなく、世界の様々な音を収集し、本当の意味でのワールド・ミュージックを創り上げている。
それこそ、トラックの音なんていうありきたりの効果音ですら彼等の手にかかれば、自然な音楽の風景になるのだ。ルーイ・ペレス曰く、リズムにしろドラム・マシンの音を加工したものらしく、彼等の音はほとんどデジタルによる産物だ。それなのにデジタルとは対極にあるこの音、この風景。なんという心地良さだ。1stよりもパワー・アップ!
同年にはロス・ロボス名義でTHIS TIMEを発表している。
M1,Fiesta Erotica,
M2,Cuca's Blues,
M3,Ironsides,
M4,Mustard,
M5,Nubian Priestess,
M6,Dose,
M7,Latin Trip,
M8,Tormenta Blvd,
M9,Lemon N' Ice,
M10,Locoman,
M11,Toro,
M12,Paletero,
M13,Paula Y Fred,
1stの衝撃が大きくて、この2ndはそれほど驚きはなかった。でももちろん、彼等の音楽の引き出しは格段に増えているし、音にしたって非常に細かい音まで彼等のアイデアが詰め込まれていて、全く飽きさせない。楽しさは寧ろこちらの方が上だろうか。ルーツ・ロックの傑作。
加工魔達の変態的一服(ドース)。

 

 

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