BARCLAY JAMES HARVEST |
1966年頃、ジェネシスと同じように二つのカレッジ・バンドが合体してBARCLAY JAMES HARVESTが結成された(ソーサラーズというバンドとハート・アンド・ソウル・アンド・ザ・ウィックドというバンドの合体)。ザ・ブルース・キーパーズと名乗り活動を続けるが、2名が脱退、↓の不動のメンバーとなる。 JOHN LEES (vo.g.key) STUART WOOLY WOLSTENHOLME (key) LES HOLROYD (vo.b.g.key) MEL PRITCHARD (ds.per) EMI傘下のパーロフォン・レーベルと契約を結び、シングル(EARLY MORNING/MR.SUNSHINE)を発表する。その後、新しく設立されたハーヴェスト・レーベルへ移籍、デビュー・アルバムを発表する。この頃は、ロバート・ジョン・ゴドフリー率いるオーケストラとツアーを行い、シンフォニック色を全面に出していく(2作目発表後、ゴドフリーとは袂を分かつ。指揮者はマーティン・フォードへ)。 DISCOGRAPHY |
プログレ好きからも何処となく敬遠されているきらいのあるバークレイ・ジェイムス・ハーヴェスト(以下BJH)。ロバート・ジョン・ゴドフリー(ex.エニド)がオーケストラの指揮を担当したり、初期はシンフォニック全開のサウンドだったようです。途中、ポップ化が進みシンプルなアルバムもあったりします。 英国直系メロディー型で、テクニック云々というより詩情感溢れる牧歌サウンドです。田園風景想起型。 ビートルズとか好きな方は間違いなくハマれるでしょう。 基本的に1977年の「GONE TO EARTH」まではハズレがないと思います。その後は知りません。すみません。 |
TIME HONOURED GHOSTS |
JOHN LEES -electric & acoustic guitars,vocals LES HOLROYD -bass,acoustic guitars,vocals STUART 'WOOLY' WOLSTENHOLME -keyboards,vocals MEL PRITCHARD -drums,percussion PRODUCED BY ELLIOT MAZER |
1975年発表の8thアルバム。邦題:神話の中の亡霊。 POLYDOR移籍後、大幅なシンフォニックな装飾を取り払いポップ路線へ進むが、この神話の中の亡霊ではポップ路線と初期のシンフォニーな広がりが合さったもので、一般的に原点回帰作品と言われている。 英国の田園風景を想起させるフォーク的なニュアンスを全面的に出し、絶妙のタイミングでメロトロンを被せ、更に絶妙のタイミングで泣きのギター・ソロ挿入と、スタイルとしてはオーソドックスではあるが、その音の広がりは彼等ならでは、だ。 |
M1,IN MY LIFE イン・マイ・ライフ M2,SWEET JESUS スウィート・ジーザス M3,TITLES タイトルズ M4,JONATHAN ジョナサン M5,BEYOND THE GRAVE 墓の彼方 M6,SONG FOR YOU ソング・フォー・ユー M7,HYMN FOR THE CHILDREN 子供達の讃歌 M8,MOONGIRL ムーンガール M9,ONE NIGHT ワン・ナイト |
プログレに括られて損をしているバンドの筆頭のような気がしないでもない。彼らのメロディー・メーカーぶりはまさしくビートルズ直系と言いたくなるもので、そんじょそこらのメロディと違い、噛めば噛むほど味が出るお手のもの的な熟練ぷり。それにしてもここでのアカラさまなビートルズ信奉っぷりは何だか微笑ましさを感じるほどである。M3はビートルズの曲名や詩を断片的に繋ぎ合わせたものでギャグにならない完成度が凄い(曲はトラッド)。全体的に徹底した泣きのメロディが用いられ、抒情、牧歌的などという言葉ですら陳腐に思えてくる情感溢れたものだ。ジョン・リーズの泣きのギターは抜群のタイミングで挿入されるし、掠れたメロトロンの音はジャケットのような1日の終わりの寂寥感を感じさせてくれ、ハーモニー・ワークはビートルズのような美しさを醸し出している。 素直に聴いていて嬉しくなってしまう一枚。一日の疲れを落としてくれるお風呂のような優しさ(笑。バファリン。 |