THE BEATLES |
JOHN LENNON PAUL McCARTNEY GEORGE HARRISON RINGO STARR discography 『PLEASE PLEASE ME』(1963) 『PAST MASTERS:VOLUME ONE』(1988) biography PLEASE WAIT!! |
ええと、ビートルズです。 案外、ベストなんかで済ませてしまっている方も多いかもしれない。他人の勝手だけれど、そういう人は一枚一枚きちんと聴いて反省したほうがいい。 逆にビートルズってことで、曲順が違っただけでも偉いこっちゃという感じで、数百枚も持っている人もいるのかもしれない。一番良い音を求め、アナログを買い漁っている人も多いことでしょう。今更ながら、さすがという感じしかありません。レッツ・エンジョイ・ユア・ビートル・ライフ! |
BEATLES FOR SALE |
M1,NO REPLY (Lennon/McCartney) M2,I'M A LOSER (Lennon/McCartney) M3,BABY'S IN BLACK (Lennon/McCartney) M4,ROCK AND ROLL MUSIC (Berry) M5,I'LL FOLLOW THE SUN (lennon/McCartney) M6,MR.MOONLIGHT (Johnson) M7,MEDLEY a.KANSAS CITY (Lieber/Stoller) b.HEY,HEY,HEY,HEY (Penniman) M8,EIGHT DAYS A WEEK (Lennon/McCartney) M9,WORDS OF LOVE (Holly) M10,HONEY DON'T (Perkins) M11,EVERY LITTLE THING (Lennon/McCartney) M12,I DON'T WANT TO SPOIL THE PARTY (Lennon/McCartney) M13,WHAT YOU'RE DOING (Lennon/McCartney) M14,EVERYBODY'S TRYING TO BE MY BABY (Perkins) |
1964年発表の4thアルバム。ビートルズ・フォー・セール。 過渡期、地味、やっつけ仕事。 『あぁぁん、聞こえんなぁ?』(by ウイグル獄長) 確かにこの頃のビートルズはスーパー・スターに上り詰め、スケジュールも秒刻み(?)で、このアルバムもレコード会社がクリスマスに間に合わせようとさせた等、ほとんどアルバムなんてマトモに作れる状況でなかったと言う。どういうわけでこのジャケットを採用したか知らないが(メンバーのゴリ押しかもね)、クリスマスに間に合わせようとした割りには明らかに楽しげでない。無論、アイドルの写真なんかではない。悟りである。『こいつら(レコード会社)、なめとんのか』という感じである。そして単純に受ける印象としては哀しさ、寂しさ、しんどさ。世間とのギャップ。 それに加え、ハード・デイズ・ナイトとは打って変わってカヴァー曲も増え、更には世評名盤に挟まれてこういう位置に甘んじている。 ちなみに私は、この作品こそが新生ビートルズのスタートだと思っている(この作品が好きな人は皆そう思っているのかもしれない)。内省的な作品のスタートとしてはラバーソウルとなっているが、この作品こそがそのハシリである。M1,M2を聴く限りそう思う。前作まではロックン・ロールなノリでやりきってきたきらいがあるが、今作からはジョン・レノンにしても明らかに彼特有の"しんどさ"が感じられる。そしてジョン・レノンのそれは、とにかく重い。NO REPLYにしても前作までとは明らかに空気が違う。カヴァー曲が増えていても、ぶっちゃけた話、元々カヴァーなんて名だけである。彼等が歌えば全部ビートルズ、オリジナルがカヴァーになってしまうと言っても過言ではない。確かにハード・スケジュールによりカヴァー曲で都合をつけたと思うが、個人的にはどうでもいい。このクオリティ(&選曲も!)なんだし(カヴァー曲の印象からかアメリカ臭さも感じる)。で、オリジナルはオリジナルで深みがある。M8の詩も妙に心情を揺さ振られる(ポール中心となって作られた。リード・ヴォーカルはジョン)。 つまりは、ハード・スケジュールが幸いして、彼らの進歩が齎されたように思えるのだ。心の赴くままに表現する、というジョン・レノンの本質が表れたのが本作だと言える。個人的にはラバーソウルと甲乙つけ難い作品。リピート率はビートルズの中で最高かも。 |
HELP! |
M1,HELP! (Lennon/McCartney) M2,THE NIGHT BEFORE (Lennon/McCartney) M3,YOU'VE GOT TO HIDE YOUR LOVE AWAY (Lennon/McCartney) 悲しみはぶっとばせ M4,I NEED YOU (Harrison) M5,ANOTHER GIRL (Lennon/McCartney) M6,YOU'RE GOING TO LOSE THAT GIRL (Lennon/McCartney) 恋のアドバイス M7,TICKET TO RIDE (Lennon/McCartney) 涙の乗車券 M8,ACT NATURALLY (Morrison/Russell) M9,IT'S ONLY LOVE (Lennon/McCartney) M10,YOU LIKE ME TOO MUCH (Harrison) M11,TELL ME WHAT YOU SEE (Lennon/McCartney) M12,I'VE JUST SEEN A FACE (Lennon/McCartney) (夢の人) M13,YESTERDAY (Lennon/McCartney) M14,DIZZY MISS LIZZY (Williams) M1〜M7;Songs from the film "HELP!" |
1965年発表の5thアルバム。邦題:4人はアイドル。 主演映画のサントラとして作られた。「Eight Arms To Hold You」というタイトルが考えられたらしいが、それに見合った曲をジョンとポールが作れず「HELP」になった。アメリカ・ツアーでは巨大な規模のライブをこなし(ライブ本数は少ないが)、次々と記録を作っていく。更にはイギリス首相から勲章(外貨獲得に貢献という理由)が送られたりと、くだらない話題が独占していた。 結果的にそういった周りの変化とともに彼らも変化していき、この1965年という年はビートルズにとっても重要な年になり得たのである(同年にラバー・ソウルを発表)。 前作からその兆候は覗えたと書いたが、やはりこの辺りから飛躍的な進歩(変革)があったと見るべきだろう。ジョン・レノンの曲は勿論のこと、このアルバムではポールの才能が開花している。一般的に「YESTERDAY」がそれに値する曲なのだろうが、個人的にはI've just seen a faceに尽きる。後にウィングスのレパートリーにも加えられる重要曲だが、アイデア(ギター3本重ね)を含め最高だ。とりあえずポールのメロディー・メーカーとしての才能がこのアルバムからはビンビン感じられる。また、全体的に前作から顕著なように、ディラン等のフォーク・ロックからの影響が隠せない。彼らのコーラス・ワークもこの辺が頂点かも。 ビートルズを聴き始めた頃はやはり後期の作品ばかりを好んでいたが、最近ではフォー・セールと4人はアイドル、ラバー・ソウルばかり好んで聴くようになってしまった。 何だか影の薄いアルバムだな、と思ってしまっていた昔の自分を思い出し「あの頃は若かった・・・」なんて言ってしまう今の私。。。まぁ、なんだっていいさ。最高だ。 |