THE WHO

ザ・フーは、ピート・タウンゼントを中心とし10代における衝動をコンセプチュアルに表現し、ロックにおける
道標(ロック・オペラ)を築いた。また、ロックにおける伝説にもなっているドラマー、キース・ムーンが在籍し
ライブ・バンドとしても突出していた。間違いなくロックにおける最重要バンドだろう。

ROGER DALTREY- Lead vocals
JOHN ENTWISTLE- Bass, Vocals
PETE TOWNSHEND- Guitar,Vocals
KEITH MOON- Drums,Percussion


MY GENERATION

これほどまでに色々な意味で有名な1st、デビュー盤はそうはない。
シェル・タルミーというプロデューサーにより、長らく正式なCDリリースがなかったし
その名盤たる世評もずば抜けている。なんと不運なレコードだろう。
いや、不運というよりそれほどまでにこのアルバムが素晴らしいからなのかもしれない。
65年のイギリスにおいてこれほどアグレッシヴなアルバムは、やはり後のパンク以上の
精神と攻撃性が同居し、凄まじいパワーに包まれている。キースのドラムがかなり貢献している
のだが、ピートの書く曲がまた良い。
6曲目MY GENERATIONは、モッズ・アンセムのように
なっているし、シングルとして出された
I CAN'T EXPLAINも、十代の心を表したものだ。
後のロック・オペラ、ハード・ロック期のフーも素晴らしいが、やはりこの1stがあればこそだろう。
この攻撃性こそ、彼らの基本だと思う。
私はむかついた時よく聴きます(笑
(ちなみに、デラックス・エディションとしてリリースされているCDは、賛否両論あるのだが、
ボートラ含め、未発表曲多数収録されている2CD仕様なので、持っておいて損はない。)


 

PLEASE WAIT!

 

 


LIVE AT LEEDS

1970年発表。1970年2月14日、リーズ大学にて行われたライブ演奏を収録。
当時の邦題は『熱狂のステージ』。ジャケットはブートレグをあしらったもので
個人的にフーと言えばこのアルバム。よく言われるところだが、フーは
ライブにおいてその本領を発揮する。だから、スタジオアルバムより愛着がある。
それにしても、この演奏,凄まじいの一言だ。特にキース・ムーンのドラミング。
どこか、普通の人では出せないドラミングだ。(かく言う僕は、元ドラマー)
ジョン・エントウィッスルのベースとキースのドラムは、ロック史上最も主張したプレイなのかもしれない。
ピートは『ベースとドラムがリード・ギターの役目を果たし、ギターがリズムの役割を果たしていた』
(解説より)と話している。とにかく、壮絶なパワーでこちらまで汗が飛んできそうだ。

取りあえず、この盤は発売時と現在では収録曲が全然増えているのでややこしい。
参考までに当時の収録曲は、ヤング・マン・ブルース、恋のピンチ・ヒッター、サマータイム・ブルース
シェイキン・オール・オーバー、マイ・ジェネレーション、マジック・バスの全6曲。
発売25周年を記念して、8曲追加され全14曲に。現在のデラックス・エディションでは
トミーの曲を全曲追加して2枚組みである。一体どれだけ買わなければいけないのか
分からないが、取りあえず現在においてこのライブの全貌が明らかになったのは喜ばしいことだ。
ピートもこのライブ・アット・リーズのパフォーマンスがベストと言っている。

このアルバムは、もちろん英ハード・ロックを意識した作りなのだろうが、フーをハード・ロック
と呼ぶことは馬鹿げている。いれずみのイントロ、アルペジオにはいつ聴いても
感動させられるし、サマータイム・ブルース、マジック・バスの柔軟性はその他ハード・ロック勢には
絶対に出せないと断言できる。
これを聴かなきゃロックを語れない、と言ったような言い方がよくされるが、その言葉は
このアルバムのためにあると言ってもいいと思う。


 

PLEASE WAIT!

 

 

 


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