TONTON MACOUTE

前身グループはディック・スコット・カンパニー。しかし、リーダーでもあった
ディック・スコットが交通事故死し、残されたメンバーはヴァーティゴと契約。
しかし、ヴァーティゴから作品を発表することはなく、RCAのネオン・レーベルと
契約。一枚だけ作品を残す。これ1枚だけで終わるには余りに勿体無い!

CHRIS GAVIN -bass,guitars
DAVE KNOWLES -saxes,flute,clarinet,vocals
PAUL FRENCH -organ,pianos,vibes,vocals
NIGEL REVELER -drums,percussion


TONTON MACOUTE

ネオンというレーベル名を見ただけでも反応してしまうきらいがあるが、
キーフによるジャケット・ワーク等の話題だけでなく、音楽性がダントツに素晴らしい。
英国を想起させるようなジャズ・ロックを主体としている。
しかし、あくまでロックが根底にあるところが素直に聴きやすくて好感が持てる。

1のJUST LIKE STONE でも分かるようにブルーズの影響も濃く、
哀愁漂うコーラス・ワーク。非常に土の匂いが感じられる曲でもある。
続く
2曲目DON'T MAKE ME CRYは、彼らの音楽の素地を覗わせるような
様々な面が面白い。英国らしい情緒性はもとより、クラシックや、ブルーズ、ファンク、
そして中間部でのジャズ・インプロヴィゼーションは圧巻である。
3曲目FLYING SOUTH IN WINTERは、民族的なパーカッションが印象的で
それに加わるフルートがなんとも味わい深い。
4曲目DREAMSは、けだるく哀愁漂う
ヴォーカルが正しくブリティッシュ・ロック然としている。エネルギッシュなアンサンブルが
格好良い!
5、YOU MAKE MY JELLY ROLLは、打って変わって、ランニング・ベース、
ジャジーなピアノを主体とした軽快なジャズ・ロック。ヴォーカルも相変わらず怠惰な雰囲気が
プンプンとし、そこがまた気持ち良い。中間のインプロは、もう本格的にジャズ。(私は一番好きな曲です。)
そして、
6、7のNATURAL HIGH PART1〜2。クラシック的な美しいピアノから始まるプログレ
と言ってもよい構成。これまでの数曲と同じように様々なジャンルを覗わせる。

このアルバム、何故にこれほどまで知名度がないのか?!内容は傑作の名に相応しい名盤だと思うのだが…。


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