RAW MATERIAL

ロウ・マテリアル。ブリティッシュ・ロック〜プログレ・シーンが生んだアンダーグラウンドなバンドで、
英国然とした暗いサウンドと、R&B,ジャズ、サイケ、ハード・ロック・サウンドを主体とする。
少し時代を感じさせる音であるが、その暗い叙情性になんとも言えない魅力があるのも事実だ。


RAW MATERIAL

MICK FLETCHER -sax,vocals,harp,flute
COLIN CATT -keyboard,vocals
PHIL GUNN -bass
PAUL YOUNG -percussion
DAVE GREEN -guitar

1970年発表の1st。沈みこむようなヴォーカルと、どんよりとしたサウンドで
ジャケットのような雰囲気が出ている。コーラスを聴けば、まさしく正統な
ブリティッシュ・ロックを感じることができるだろう。
時代を感じさせるオルガンと、コーラス、憂鬱なメロディと英国ロックを嫌というほど

感じることのできるM1,TIME AND ILLUSION。途中のインストでは、リズム隊は汗を飛ばすかの
如く熱く、ハープが見事にリードしてゆく。熱いフルートといかにも踊りだしそうなリズムの
M2,I'D BE DELIGHTED
暗さはないが、非常に格好よいロックン・ロール。ベースが非常に重い。中間部では、非常にジャジーなサックスが
ソロを取る。
M3,FIGHTING COCKでは、打って変わって憂鬱なバラード。
かと思いきや急に展開が変わる。再び白熱的なR&B風ロックンロールへ。再びサックスがソロを
取り、火の中に油を注ぐような汗が飛び散るような曲だ。
M4、PEAR ON AN APPLE TREE
60年代のR&Bロックン・ロールバンドを想起させるような曲。非常にハードで、ご機嫌である。
M5、FUTURE RECOLLECTIONSは、非常にらしいバラード。こういう音を予想していたので、さっきまでの
勢いのあるロックンロールは正直アレ?と思った。憂鬱なヴォーカルと、叙情性に満ちたハープ音、暗いギター、
やたらここでも重いリズム隊。正直、一番ホッとする曲かもしれない。
M6,TRAVELLER MANは、ブルージーな非常に格好いい曲。ハーモニカを主体とし、歪みに歪みまくった
ギターがソロを取る。相変わらずドラムの音が大きい。後半の白熱した展開はかなり熱狂的。
M7、DESTRUCTION OF AMERICAは、意味はわからないが、ポエトリー・リーディング風なセリフと
今まであまり聴かれなかったメロトロンが大変印象的な曲だ。最後にカモメの鳴き声のようなSEが導入される。
かなり暗い哀愁感がある。

もちろん軍配を上げるとすれば、2ndだろう。アレッという展開もあるが、なかなか魅力ある曲が多い。


 

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