FOCUS

オランダのプログレシッヴ・ロックと言えば、先ず誰もがこのフォーカスを挙げる人が
多いのではないだろうか?ユーロ・ロックという名の元、70年代プログレッシヴ・ロックの躍進と共に
その一翼を担ったバンドとも言えるだろう。メンバーの音楽遍歴からも覗われるようにクラシックからの
影響が濃いサウンドが特徴。もちろん、タイス・ヴァン・レアー(どう日本語表記していいのかわかりません)の
ヨーデル、ヤン・アッカーマンの凄まじいテクニックから鳴らされるギターは、単なるハード・ロック
とは言い切れない個性と素養を覗わせるものだ。


 

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MOVING WAVES

THIJS VAN LEER -organ,harmonium,mellotron,soprano and alt flute,piano,vocals
JAN AKKERMAN -guitars
CYRIEL HAVERMANS -bass,voices
PIERRE VAN DER LINDEN -drums

1971年にオランダでFOCUS Uとして発表されたが、インターナショナル盤として72年に正式発表。
マイク・ヴァーノンによるプロデュース。
フォーカスのそのプログレ・バンドとしての評価を決定付けた、プログレッシヴ・ロックの代表アルバムでもある。
オランダらしさはと言うと、正直疑問があるが、それにしてもこのヨーデルから、純ハード・ロックとした
サウンドまで凄まじいものがある。

M1,HOCUS POCUS(悪魔の呪文)、フォーカスの代名詞のような存在の曲で、非常に格好良いハードな
リフが爆走するが、ヨーデルで蹴躓く。正直最初はエ?お笑い?とまでも思うのだが、慣れてくるとこれまた
面白いもので病み付きになる。格好よさと3枚目な感じが同居してて非常に面白い個性的なソングである。

M2,LE CLOCHARD
(レ・クロシャール)、ヤン・アッカーマンによる小品。アコースティック・ギターとメロトロンが
大変味わい深い。
M3,JANIS(ジャニス)、格調高いフルートの音色が非常に美しく、空高くフルートのアンサンブルが
響き渡る。
M4,MOVING WAVES(ムーヴィング・ウェイヴス)、ピアノとアコースティック・ギターとヴォーカルが
クラシックに重なる。小品的作品だが、結構重い。
M5,FOCUSU(フォーカスU)、フィナーレを飾るような感動的テーマ部分が
突き抜ける。フュージョンのような感触も受ける。

M6,ERUPTION
(イラプション)、最後に23分の大曲。組曲となっておりその展開は様々だが、どの展開においても
やはりヤン・アッカーマンのギターがリードしており、非常に聴きやすい。泣きまくるギターと格調高いフルート、オルガンと
アンサンブルも抜群である。

何故か、ところどころ聴いたことのあるフレーズが飛び出してびっくりするが、これもハード・ロックでかなり
引用されているに違いない。それほど素晴らしいフレーズオンパレードだ。
素直に聴いていて心地よい。痛快作。


 

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